歯並びは遺伝だから仕方ないと思われがちですが、遺伝以外にもさまざまな原因があります。とくに歯並びが悪いお子さまに多く見られるのが口呼吸です。
口呼吸はかぜをひきやすい、むし歯になりやすいなどの悪影響もありますが、上顎がうまく成長しないため歯並びを乱す大きな原因になります。常に口を開けている「お口ぽかん」がお子さまに見られる場合は、早めに適切なケアをしてあげましょう。

ランパ治療(RAMPA：Right Angle Maxillary Protraction Appliance)とは、特殊な装置で上顎の骨を牽引して上前方へと成長を促すことで、口腔内や気道を拡げていく治療法です。
空気が楽に通るようになると、口呼吸が改善されて鼻呼吸ができるようになります。すると、下がっていた舌の位置が上がり、上顎やお口周りの筋肉が正常に発育し、自然と美しい歯並びやお顔立ち、姿勢へとつながります。
歯並びの矯正というより、本来あるべき健康的な骨格を育てることを目的としています。

イギリスで考案された治療法で、基本的に7～9歳前後のお子さまが対象です。ランパ治療と同じく歯並びの矯正が目的ではなく、お顔の骨格を適切な方向へ成長させて鼻呼吸を促し、歯並びを乱す根本原因を改善していきます。

本来、上顎は水平方向へと成長していくものですが、口呼吸のお子さまの多くは下方へと成長してしまい、間延びした長い顔や笑うと歯ぐきが目立つといった特徴が見られます。
バイオブロック矯正では、お口の中にはめる装置を治療段階ごとに使い分け、正常な方向へと顎骨の発育を促します。これにより鼻呼吸ができるようになり、自然と整った歯並びやお顔立ち、姿勢を育ててあげることができます。
お子さまの症状によって、ランパ治療と組み合わせることでより効果的な治療ができる場合もあります。

拡大装置とは、上顎を拡大して歯が並ぶスペースを作るための装置です。顎と歯の大きさがアンバランスな場合に用いられます。すべての歯が無理なく並ぶスペースを確保できれば、抜歯を回避することができます。
また上顎を広げることで鼻腔も広がるため、楽に鼻呼吸ができるようになることもメリットです。口呼吸を改善できれば、歯並びを乱す原因を取り除くことができます。

上記の治療で顎の骨格が整ってきたら、下記の治療で歯並びを整えます。